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くすりす.
 宇宙はまるで、深夜の公園のようだ。


 ブランコと砂場、滑り台とシーソー.地球儀はひとつ,少しだけ離れたところに転がる.遊具はあるのに人影はなく、どこかひっそりとしている。
 風が木々をゆらす音が静かに響き、自分の存在を強く感じる。
 まるで、世界中で自分ひとりがこの場所に取り残された感覚。
 夜に溶けていく.飲みこまれていく.

 遠くには星々が輝き、太陽は一際明るく存在を示す。
 だが、それらは数万年という果てしない規模の時を隔てて,距離がある.
 遠い.アリゲーターが,二足歩行を始める距離.
 それらの星々から生命の雰囲気を感じることは出来ず、遊ぶ人のいない遊具のようにただ存在を確認できるのみだ。そこにあるだけの星々.

 なにもない.
 流行りのミュージックもないし、アイドルもいない。原子力発電所も,政権交代で賑わう駅前もない.
 ミジンコもミトコンドリアも、アブラムシさえもいない空間。

 そこに一人浮かぶのは僕。
 
 クシャミも、オナラもやりたい放題だ。
 ださいポップミュージックを唄って,君への愛を赤裸々に叫ぶ.
 ヒゲも伸びる。髪も乱れる。靴下も汚れていく。
 それでも、誰にも疎まれない。

 静かな宇宙。

 朝日は昇らない、永久の夜が辺りを包み、時折信じられないくらい寒くなる。
 そんな時はジッと肩を抱き、人の温もりを感じる。自分の心臓の音を感じ、いきている事実を味わう。

 ここには何もない。
 時間も、約束も、雌雄も、足踏みも、ルールもない。
 新宿も、隠れ家的バーも、ウイスキーを注いでくれるママもいない。
 LEDライトで照らされるラブホテルも,使い古されたマフラーもない. 
 きみもいない.

 宇宙は,広い.
 果てしなく大きい.

 
 ここには、恋敗れた夜に悲しみを受け止めてくれる海はない。











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【2012/12/04 22:11】 | 詩とか. | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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